サロン経営を安定させるには、毎月の売上を「新規・リピート・物販」に分けて分析し、客単価や損益分岐点をチェックすることが欠かせません。これを習慣化することで、弱点を改善し、望む利益へと近づけます。
この記事でわかること
- サロンの売上を「新規・リピート・物販」に分けて分析する方法
- 客単価を計算して、平均いくら使ってもらっているか把握する方法
- 損益分岐点を出して、赤字か黒字かを判断するポイント
- 売上データから「改善すべきポイント」を見つける考え方
- 売上分析に使えるおすすめツール(エクセル・手書き・会計ソフトなど)
売上分析をするメリット

数字を分けて管理することで、経営の「改善ポイント」がはっきり見えるからです。
- 新規 → 集客力がわかる
- リピート → 満足度・固定客化がわかる
- 物販 → 追加利益や信頼度がわかる
さらに「客単価」と「損益分岐点」を確認することで、
- 1人あたりいくら売上を生み出しているか
- 今の経営が赤字か黒字か
が明確になり、戦略を立てやすくなります。
具体例

① 売上を「新規・リピート・物販」に分ける
例:9月の売上50万円
- 新規:20万円(40%)
- リピート:25万円(50%)
- 物販:5万円(10%)
👉 「リピートは安定しているけど、新規集客が弱いな」などの改善ポイントが見えます。
② 客単価を出す
計算式:
客単価=売上 ÷ 来店人数
例:50万円 ÷ 100人 = 5,000円
👉 平均でお客様がいくら使ってくれているかがわかります。
さらに「施術単価」と「物販単価」を分けて見ると、改善ポイントがより明確に。
③ 損益分岐点をチェック
計算式:
損益分岐点=固定費+変動費
例:
- 家賃10万円
- 光熱費2万円
- 材料費3万円
合計=15万円
👉 この場合、売上が15万円を超えていれば黒字。
もし下回っているなら、
- 客数を増やす
- 客単価を上げる
- 経費を削減する
という改善が必要です。
売上分析が役立つシーン

売上を分析しておくと、次のような場面で大きな力を発揮します。
- 所得税や確定申告のとき:売上と経費が整理されていれば、申告作業がスムーズに進み、余計な税金を払わずに済みます。
- 融資や補助金の申請時:金融機関は「売上の推移」「損益分岐点を超えているか」を重視します。分析データがあれば信頼性が高まります。
- 値上げ・メニュー改定の判断:客単価やリピート率の数値を根拠にすれば、お客様に納得してもらいやすいです。
- スタッフ教育や評価:チームで取り組む場合、数字があると「新規対応は強いけど物販が弱い」など改善点を共有できます。
- 将来の経営計画作成:どの分野を強化すべきかが見えるため、目標設定や投資判断に役立ちます。
売上分析におすすめのツール

① エクセル/Googleスプレッドシート
- 初期費用ゼロで始められ、数式で自動計算やグラフ化が可能
- Googleスプレッドシートならスマホやタブレットでも入力OK
👉 数字管理の王道。多くのサロンが導入している方法
② 手書き(ノート・家計簿スタイル)
- 手を動かすことで感覚が身につきやすい
- 計算や集計はやや手間
👉 機械が苦手な方の初歩ステップにおすすめ
③ 専用ソフト・アプリ(会計ソフト/サロンPOS)
- 例:freee、マネーフォワード、弥生会計、美容サロンPOS
- 売上入力と同時に自動で集計、確定申告も効率化
👉 スタッフ数が多い/複数店舗運営におすすめ
④ ハイブリッド方式(手書き+エクセル)
- 日々はノートに書き、月末にエクセルへ転記して集計
👉 継続しやすく、アナログ派にも最適
まとめ
毎月の売上は「新規・リピート・物販」に分けて分析し、客単価と損益分岐点をチェックすることで経営の現状が見える化します。
数字は冷たく感じるかもしれませんが、実際には 税金対策・融資申請・価格改定・経営計画 など経営のあらゆる場面で役立ちます。
まずは エクセルやGoogleスプレッドシート から始め、習慣化できたらソフトを導入する流れがおすすめです。
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