黒字が安定してきたら、いよいよ「自分のサロンを持ちたい」と思う方も多いでしょう。
ですが、勢いで店舗を契約してしまうと、後から「こんなはずじゃなかった…」となることも。
今回は、私が7年間セラピストをしてきた経験から、無理なく安定した開業を実現するための8つのチェックポイントをお伝えします。
① 家賃は「理想」より「現実」で決める
サロン経営で一番重くのしかかるのが「家賃」。
一般的に売上の20〜25%以内に抑えるのが理想です。
駅近・路面・広さに憧れる気持ちはわかりますが、固定費が増えると利益を圧迫します
黒字が続くまでは、少し余裕のある範囲で始めることが長く続けるコツです。
② 物件の「立地」はお客様の導線で考える
立地選びは「自分が通いやすい場所」ではなく、お客様が来やすい場所が基準。
・最寄駅から徒歩何分?
・駐車場は?
・夜でも安全に来れる?
など、実際にお客様目線で歩いてみるのがポイントです。
特にリピートを増やすには、“アクセスのしやすさ”が大きな鍵になります。
③ 内装は「高級感」より「清潔感」
最初にお金をかけすぎがちなのが内装。
でも大切なのは「高級そう」よりも「清潔で落ち着ける」こと。
照明と香りを工夫するだけで、雰囲気は大きく変わります。
必要最低限の内装でも、“心地よさ”は十分つくれるんです。
④ 備品は「今使う分」だけでOK
開業時に“まとめ買い”したくなりますが、最初は必要最低限で始めるのが◎。
実際に営業を始めると「これ使わなかった…」という備品が必ず出てきます。
最初はレンタルや中古も検討し、運転資金を残すことが大切です。
⑤ サロンの「コンセプト」を明確にする
内装・価格・メニューのすべては、コンセプトの一貫性が大事。
「どんなお客様に」「どんな時間を提供するのか」を明確にしておくと、
SNS発信やHP制作の方向性もブレません。
コンセプトがあるほど、“選ばれる理由”がはっきりします。
⑥ 資金計画は「3か月黒字にならなくても大丈夫」設計で
最初の数か月は、どうしても支出が先行します。
家賃・光熱費・仕入れ・広告費+生活費を合わせて、
最低でも3か月分の運転資金を準備しておきましょう。
逆にここをクリアしておけば、焦らず戦略を立てられます。
⑦ 集客導線をオープン前から整える
内装より大切なのが集客導線の設計。
Instagram、LINE、Googleビジネス、ホットペッパーなど、
お客様が予約まで進む流れを事前に設計しておくことで、
オープン直後の空白期間を防げます。
事前準備が、初月からの黒字化を左右します。
⑧ 将来の“店舗拡大”を見据えて契約する
今の店舗をゴールにせず、「次につなげる」選択を意識しましょう。
・解約時の違約金
・原状回復費
・更新料の有無
など、後々の移転リスクも見越して契約を確認しておくのが安心です。
まとめ
「夢」より「現実」を整えた人が長く続く
マイサロンは、セラピストにとって一つの夢。
でも夢を叶えるには、数字と現実を味方にすることが欠かせません。
家賃・内装・備品に冷静な判断を持ち、
“無理なく・長く・笑顔で”続けられる開業を目指しましょう。


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