「インスタも投稿してる。ホットペッパーにも載せている。なのに予約の画面は、今日も静かなまま」
しかも、施術のあとに「また来ますね」と笑って帰っていったお客様が、そのまま戻ってこない。忙しいのかな、と待っているうちに数か月がすぎていく。そんな時期が、私にもありました。
こぐまちゃんやることは全部やってるのに、どうして増えないんでしょう…



私も2年、同じところで止まっていました。足りなかったのは方法ではなくて、順番だったんです
私が働いてきたサロン(スタッフ約10人・5席)で集客を担当し、副業でレンタルサロンもしています。
結論から言うと、新規を増やす前に、「また来たい」と言ってくれた人に思い出してもらう。この順番に変えたとき、やっと数字が動きました。
- 集客がうまくいかない本当の理由
- 私が2年かけて遠回りしたこと
- 安売りで新規を集めたお店の結末
- リピーターに目を向けて変わったこと
- 一人サロンが今日から始める順番
個人サロンの集客は方法より順番


集客がうまくいかないのは、方法が足りないからでも、あなたの腕のせいでもありません。足りていないのは、やる順番です。
新規のお客様は、来てくださってもそのまま入れ替わっていきます。いっぽうで一度来た人は、あなたのお店の良さをもう知っている。「もう一度」までの距離が、いちばん近いんです。まずはここを増やしてから、新しい人に知ってもらう。この順番にしたとき、私のいたサロンはやっと変わりはじめました。
やることを増やしても予約は増えない
集客がうまくいかないと、つい「まだ足りないのかな」と新しいことを足したくなりますよね。私もそうでした。
けれど増えるのは作業の量ばかりで、予約の数はほとんど動きません。入口をいくら増やしても、戻ってくる人が増えなければ、お店の人数は同じところをぐるぐる回るだけなんです。
先に見るのは今いるお客様
「また来たい」と言ってくれた人がいるなら、伸びしろはそこにあります。知らない人に振り向いてもらうより、ずっと近い距離にいる人たちですから。
新規を追うのをやめる必要はありません。順番を後ろにするだけで大丈夫です。
この順番で進める
私が遠回りの末にたどり着いた順番は、次の4つでした。
- リピート改善(今いるお客様にもう一度来てもらう)
- LINE整備(思い出してもらう連絡先をつくる)
- メニュー整理(選びやすい形にする)
- 発信(インスタなどで知ってもらう)
この記事も、この順番のとおりに進みます。①と②が整うと、③と④の手ごたえまで変わってきました。
私が2年かけて遠回りした集客
やることは、やっていたんです。それでも来る人は少ないままでした。
当時の私は「ホットペッパーで集めるのが手っ取り早いのはわかっている。でも、お金のかからない方法で何とかしたい」と考えていました。時間をかけてもいいから、それ以外の集客を。そう思って続けた2年間です。ここでは、その2年でやっていたことを正直にお伝えします。同じところで止まっている方の、判断の材料になればうれしいです。
技術を磨けば増えると思っていた
最初に信じていたのは、腕さえ磨けばお客様は自然に増える、でした。
技術はたしかに上がりましたし、喜んでもらえる回数も増えています。それでも予約表は埋まりません。知ってもらう入口と、思い出してもらうきっかけは、技術とは別に用意するものだったんです。
Googleビジネスプロフィールと空き情報の更新
そこでオーナーに提案して作ったのが、地図に表示されるGoogleビジネスプロフィールでした。
スタッフみんなで、今日の空き情報をインスタとあわせて更新する。地道ですが、検索したときにお店が見つかる状態はつくれました。
帰り際に渡す名刺
施術のあとにお渡しする名刺には、LINE公式アカウントのQRコードをのせました。この名刺が、のちのち効いてきます。
インスタの毎日投稿
発信は毎日投稿。とにかく数を、と決めて続けていました。
結果は、手間だけが増えて効果は薄いまま。このあたりの話は、記事の後半でくわしくお伝えしますね。
入口は増やしたのに、2年たっても来る人は少ない。「やることはやったのに」と、正直かなりもやもやしていました。
安売りで新規を集めたお店の結末
値段を下げても、お客様の人数は増えませんでした。これは、私が働いてきたお店で実際に起きたことです。
オーナーがクーポンをばらまいて新規を集めようとしたのですが、広告を出したわけではありません。つまり、お店を知ってもらえる範囲は前と同じまま。値段だけが下がりました。割引はいちばん手っ取り早い方法に見えます。けれど、何が起きたのかを知ってから決めても遅くないと思うんです。
広告なしで安くしても人数は変わらない
安くしたことを知っているのは、もともとお店を見つけてくれていた人だけです。
「安い」は、知られてはじめて武器になります。知ってもらう手段がないまま値段を下げても、来店数はほとんど動きませんでした。
下がったのは単価だけ
あのころの予約表は、ほぼ横ばいでした。人数は変わらないのに、売上だけが下がっていったんです。
同じ人数に、低い単価。当たり前といえば当たり前なのですが、オーナーは「もっと割引しないと」と考えていました。ポータルサイトを使っているサロンほど、割引で競う流れに引っぱられるのかもしれません。
スタッフのやる気と退職
いちばん大きかったのは、ここでした。スタッフが稼げなくなって、やる気をなくし、退職が続いたんです。
スタッフがいるお店なら、値下げはそのまま一人ひとりの取り分に響きます。一人サロンの方には直接は関係のない話ですが、「安くすれば人が来る」が思い込みだった点は同じでした。
単価を下げる前に、今いるお客様の「もう一度」を増やす。そのほうが、ずっと早いです。
また来たい人が戻らない理由
戻ってこないのは、嫌われたからではありません。ただ、忘れられているだけです。
お客様の毎日は忙しくて、仕事や家のことで頭はいっぱい。サロンのことは、記憶の奥のほうにそっとしまわれます。悪気はまったくないんですよね。だからこそ、こちらから思い出してもらう機会をつくる必要がありました。待っているあいだに、記憶はどんどん薄くなってしまいますから。
忙しいのかなと待っていた
「また来たい」と言ってくれた人が、けっこういたんです。なのに戻ってくる人は少ない。
最初は、忙しいのかなと思って待っていました。でも、そのまま来ない人が思っていたよりずっと多かった。待っているだけでは、きっかけは生まれなかったんです。
良いと思ってくれた人ほど戻ってこない
不思議に感じるかもしれませんが、お店を気に入ってくれた人ほど「またいつでも行ける」と安心してくれます。
だからこそ、次の予約は後回しになりがち。良し悪しの問題ではなくて、順番の問題なんです。
思い出してもらう機会を作る
やることは「新しい人を探す」ではなく「思い出してもらう」でした。
そして思い出してもらう手段として、いちばん続けやすかったのがLINEです。
「LINEで何を送ればいいのかわからない」という方は、こちらでまとめています。


リピーターに向けて変わったこと
LINEで配信を始めたら、数字が動きました。あのときの手ごたえは、今でもよく覚えています。
理由はシンプルで、来店から次の来店までのあいだに、こちらから接点をつくれるようになったからです。それまでは、お客様が思い出してくれるのをただ待っているだけでした。ここでは、実際に送っていた配信の中身と、そのあとで起きた変化をお話ししますね。
最初に送っていた配信
あいさつメッセージをのぞくと、いちばん最初に送っていたのは、お店のQRコードから登録してくれたリピーターの方に向けた配信でした。
前回の施術はいかがでしたか?
この部分が凝っていたので、こういうストレッチがおすすめです
特別なことは書いていません。それでも「覚えていてくれたんだ」が伝わります。
送る中身は3つだけ
配信のネタに困ったときは、この3つで十分でした。
- 凝っていた箇所
- 普段の過ごし方のアドバイス
- セルフケアのストレッチ
どれも施術中に見えていることばかりです。新しく考えるというより、その日わかったことをそのまま言葉にする感覚でした。
リピーター率と来店の頻度
リピーター率が上がり、すでに来てくれていた方の来店の頻度も上がりました。
しかも、変化が見えるまでが早い。やって良かった、とすぐにわかった体験でした。
配信を送る時間帯で迷ったときは、こちらもどうぞ。


LINEに登録してもらう入口
配信をするには、まず登録してもらう必要があります。そして登録してもらうには、登録する理由がいります。
「LINEやってます」「登録してください」だけでは、お客様にとってのメリットが見えません。ここでつまずいている個人サロンさん、けっこう多いのではないでしょうか。私がいたお店で実際にやっていたのは、特別な仕掛けではなく、もともとある流れに乗せることでした。
名刺にLINEのQRコード
私がいたお店には、施術の最後に必ず名刺と飴をお渡しする習慣がありました。
その名刺に、LINE公式アカウントのQRコードをのせたんです。新しい習慣をつくるのではなく、もともとある流れに乗せたので、スタッフ全員が無理なく続けられました。
渡すときの一言
無言で渡すのと、一言そえるのとでは、まったく違います。
LINEで予約すると、オプションがつきますよ
登録するとお客様に何がうれしいのかを、その場で伝える。たったこれだけで、登録してくれる方は増えました。
LINEはメニューを絞る
開業した元同僚から集客の相談を受けたとき、こんな話になりました。ホットペッパーの担当者さんには「メニューはあればあるだけいい」と言われたそうです。
でもLINEは逆で、メニューを絞ったほうが選びやすい。もしくは、LINE限定のメニューをつくって、登録するメリットにしてしまう。媒体によって、見せ方は変えていいんです。
- ホットペッパーはメニューを多めに見せる
- LINEはメニューを絞る
- LINE限定メニューで登録する理由をつくる
入口をつくってから配信する。この順番にすると、同じ文章でも届く人の数が変わります。
「名刺にQRコードを入れたいけれど、作り直すのは大変そう」と思った方へ。私はデザインをCanvaで作って、印刷はネットで注文していました。
\名刺もチラシもネットで注文できる/
名刺・チラシの料金を公式サイトで確認する!
インスタは数より質で変わる
毎日投稿をやめて、1本にかける時間を増やしたら、来てくれる人が増えました。
フォロワーが増えることと、来店が増えることは別なんです。当時の私は、そこを一緒にして考えていました。数字が伸びると安心するんですよね。でも、その数字はお店の予約表とつながっていませんでした。何を変えたら来てもらえたのかを、順番にお話しします。
毎日投稿で増えたのはフォロワーだけ
数を出せば出すほど、フォロワーはたしかに増えます。
けれど実際に来てくれる人は少ないまま。手間だけが増えていく感覚で、正直しんどかったです。
クスッと笑えるか為になるか
そこで意識を変えました。少しクスッと笑えるものか、読んで為になるもの。このどちらかになっているかを基準にしたんです。
- 施術あるある
- いいセラピストの選び方(ちょうどいい強さを一発で当ててくれる人など)
- おうちでできるストレッチ
投稿の数は減りました。それでも、来てくれる人は増えたんです。
1つ作ればLINEでも使える
ストレッチの内容は、インスタにものせて、LINEの配信でも使っていました。
1つつくれば両方で使えます。「発信もLINEも」と考えると手が止まりますが、素材は共通でいいんだと思えたら、ぐっと気持ちが軽くなりました。
一人サロンが今日から始める順番


スタッフがいない分、一人サロンで最初に整えたいのは「自分が手を離せないときの返事」です。
施術中は電話にもLINEにも出られません。その時間をどう過ごしてもらうかで、お客様の印象は変わります。私が大事にしていたのは、お客様の立場から見て気持ちがいいかどうかでした。スタッフがいない一人サロンこそ、ここを仕組みに任せてしまうとラクになります。
まずは自動送信
最初におすすめしたいのが、LINEの自動送信です。
ただいま施術中です。順番にご返信いたします
当日のご予約でお急ぎの方は、ホットペッパーからご予約ください
待たせてしまうこと自体は変わりません。それでも、待っている側の気持ちはずいぶん違います。
LINE公式アカウントの標準機能でどこまでできるかは、こちらにまとめています。


次にLINEの予約機能
自動送信の次は、予約です。日程のやり取りが減るだけで、施術後の時間がぐっとラクになります。
どの予約システムを選ぶかは、ホットペッパーを使っているかどうかで変わります。


ホットペッパーは急ぎの受け皿に
ホットペッパーは、やめなくて大丈夫です。すぐに予約したい人の受け皿として残しておくと、取りこぼしが減ります。
リピーターの方にはLINEから、今すぐ予約したい方にはホットペッパーから。使い分けるほうが、お客様にとっても親切なんです。


個人サロンの集客のよくある質問
最後に、開業した同僚や後輩から集客の相談を受けるときに、よく聞かれることをまとめました。どれも「やった方がいいのか、やめた方がいいのか」で迷いやすいところばかりです。答えは、私が実際にやってみて感じたことをそのままお伝えします。あなたのサロンの状況にあてはめながら、迷ったときの判断の材料にしてみてくださいね。
集客はまず何から始めればいいですか?
今いるお客様に思い出してもらうことからです。
連絡先がわかる人に、もう一度来てもらう。新しい人を探すより近道でした。
新規を増やすのをやめた方がいいですか?
やめなくて大丈夫です。順番を後ろにするだけで十分でした。
リピートが整うと、新規の方が来てくれたときにも残ってもらいやすくなります。
クーポンや値下げは効果がありますか?
広告を出していないなら、人数はあまり増えません。
私がいたお店では、値段だけが下がって、スタッフが稼げなくなる結果になりました。
インスタは毎日投稿した方がいいですか?
数より質でした。毎日投稿で増えたのはフォロワーだけだったんです。
クスッと笑えるか、為になるか。この基準に変えてから、来てくれる人が増えました。
LINEに登録してもらえないときは?
登録する理由をつくってあげてください。
名刺にQRコードをのせて、「LINEで予約するとオプションがつきますよ」と一言そえる。それだけで変わりました。
ホットペッパーはやめるべきですか?
やめる必要はありません。急ぎの予約の受け皿として使い分けるのがおすすめです。
リピーターの方にはLINEから予約してもらうと、手数料の負担も抑えられます。
まとめ 順番を変えれば変わる
集客がうまくいかないのは、方法が足りないからではなく、順番だった。これが、2年の遠回りでわかったことです。
- 足りないのは方法ではなく順番
- 広告なしの安売りでは人数は増えない
- 戻ってこないのは忘れられているだけ
- LINEで思い出してもらう機会をつくる
- 一人サロンは自動送信と予約から
今日できることは、たぶん1つだけで十分です。次に来てくれたお客様に渡す名刺へ、LINEのQRコードをのせてみる。そこから始めてみませんか。
LINEで何をどう送るかは、こちらで順番に解説しています。





遠回りした分だけ、順番の大切さは身にしみています。あなたのサロンは、まだ間に合いますよ








コメント